2007年11月15日木曜日

ほんの昨日の話

 建築用の砂を前にポーズをとるンコンデさん

今日、地域保健委員会(ザンビアの各地域ごとに保健活動を担うボランティアの住民組織)のンコンデさんと雑談をしていたら、「昨日もカリミナ村の女性が死産だった」という話を聞きました。

カリミナ村はヘルスポスト予定地からさらに6キロ西にあります。母親は一昨日自宅でお産が始まりましたが、難産でうまく進みません。このモンボシ地域にはトレーニングを受けた産婆もいませんので、対処するには35キロ離れたクリニックまで運ばなければなりません。どうにか車を見つけてきて昨日クリニックに運んだのですが、残念ながら死産でした。母親は無事でした。

統計の数字で死亡率が高いとかいわれてもピンと来ないものが、「昨日亡くなった」「この家で亡くなった」という話を聞くととてもリアルに迫ってきます。プロジェクトが進む間にも、このカウンターは確実に回っているのが現実です。

2007年11月13日火曜日

ついに着工!



このブログもずいぶんと間があいてしまいましたが、ヘルスポストの建設がついに始まりました。

実はこの間、建築資金がうまく手当てできるかわからない状況のため、着工できなかったのでした。ザンビアではセメントなど建築資材が高騰していて、こちらの建築予算を大幅にオーバーしてしまっています。高騰の原因は、2010年南アフリカでのサッカーワールドカップを控えた建設ラッシュや原油価格の上昇、ドル安などいろいろ言われています。TICOの自己資金(つまりはこのブログを読んでくださっているあなたからのご寄付)を今後投入していかなければ、完成にこぎつけられないのが現状です。

一方で、雨季に入る前に基礎部分だけでもできあがっていないと、建築スケジュールが大幅に遅れてしまうことになります。もうこれ以上着工を遅らせることはできません。

資金的には綱渡りではありますが、先週着工して、基礎を急いで作っているところです。

2007年10月27日土曜日

TICO代表が現地視察



このところいろいろな方がつづけてプロジェクトサイトを視察に訪れてくださり、ありがたいことなのですが、お見せできるのがヘルスポスト建設「予定地」だけというのが心苦しい限りでした。

そこへまたタイミングのよいことに(?)、TICO代表の吉田修が日本からザンビアへ別件で出張に参りました。住民グループから予定地の案内と現状の説明を受け、スケジュールの都合上短時間の訪問でしたが、このプロジェクトの必要性は住民から代表へ十分伝わったのではないでしょうか。次回の訪問時には完成した建物を見て、その違いにびっくりしてもらえることでしょう。

2007年10月15日月曜日

うれしい再会

 荷台中央の男性が話題の人

TICOではこの保健プロジェクトとは別に、コミュニティ・スクール(公立の学校が足りなくて住民が自主運営している学校)を支援していて、現在トイレを建設しています。

そのためのレンガを運んでいる人たちの中からある男性が話しかけてきました。
「おかげで膝が治ったんだよ。ありがとう」
3月に日本から医学生がやって来て、モンボシの人たちの健康に関する調査をしたときに、膝の病気について相談をしてきた人でした。そのときは左膝に水がたまっていて、痛くて歩けないと言っていました。何かで膝をいためて炎症が起きていたのでしょう。日本でも高齢者によく見られます。水を抜けば楽になるのだけれど、とアドバイスしましたが針と注射器がなかったためそれっきりになっていました。

それが今日は元気にレンガを運んでいるのですから、うれしい話です。何か薬を飲んだら治ったと言っていました。
「クリニックができるのも期待しているよ」
と言い残して、レンガ運びに戻っていきました。

2007年10月11日木曜日

JICAザンビア事務所から現地視察

予定地で説明を受けるJICA職員(両端)

このプロジェクトはJICA(国際協力機構)の「草の根技術協力事業」として実施されていますので、JICAからTICOが事業の委託を受けているという形で行われています。もちろんプロジェクトの発案から実際の運営まで実務はTICOが行っています。

今日はJICAザンビア事務所から担当者お二人を、モンボシの現場にご案内しました。現地では、住民代表からなる「ヘルスポスト建設委員会」の面々が勢揃いしており、ふだんのミーティングでもなかなか全員そろうことはないので、私の方がびっくりしていました。建設予定地はまだ建築が始まっておらず、更地が広がっているだけでしたが、住民の熱心な説明でだいぶイメージはつかんでいただけたかと思いました。

2007年10月9日火曜日

資材倉庫から着手

 放置されたままの屋根なしの建物

今回に限らず、ザンビアで建築作業をするのにまず確保しなければならないのが「安全な建築資材置き場」です。というのも、夜間などに資材を盗まる心配があるからです。木製の扉に鍵がついているだけでは足りず、鉄格子のような扉で二重にして、なおかつ番人までつける必要があると考えられています。

当初は、首都のTICO事務所で余っているコンテナ(以前日本から車を送ったときに使った物)をモンボシまで運んで、資材倉庫とするつもりでした。しかし、運送業者で見積もりと取ってみると、トレーラーとクレーンをチャーターして、18万円もかかる!とのこと。高いとは予想していましたが、これほどとは思いませんでした。

予定を変更して、建設予定地の端に放置されていた屋根のない建物に、屋根とドアを取り付けて倉庫とすることにしました。これなら6万円ですみます。そのための材料はもう搬入して、隣の学校の副校長室に置いてあります。そこはもちろん鍵がかかりますよ。

2007年10月3日水曜日

小学校で虫下し

 あいさつする山本所員

 ちゃんと飲んだかどうか口の中を確認

今日モンボシの小学校で、授業を中断して生徒が校庭の木陰に集められていました。PTAの代表の大人も参列して、生徒が合唱したりして、一大イベントの様相です。実は「学校の健康と栄養のプログラム」の一環で、寄生虫の虫下しを一斉に生徒に飲ませる行事とのこと。薬は地域の保健ボランティア(コミュニティ・ヘルス・ワーカー)が30キロ離れた診療所で受け取ってきたものです。

先生から生徒に説明をしたあと、ついでにTICOもあいさつさせてもらい、それから教室で一人一人名前を確認しながら、その場で虫下しの錠剤を飲ませていきます。その場で薬を飲ませて確認するという方法は、効果を確実にするために途上国では特に推奨されている方法です。なぜか教室の後方ではPTAの大人たちが鎮座して、様子を見守っています。

虫下しを一斉に飲ませる行事は学校でも初めてとのことで、先生も慣れていないのか、水なしでかみ砕くように指示しています。もったいないので味見はしませんでしたが、端で見る限り、苦くて飲みにくそうにしている子が多かったです。最近は水なしで飲めるタイプもあるようですが、今回はそうではなかったようです。それでも、ちゃんと飲み下したかどうかを先生が確認していましたので、効果は期待できます。

ヘルスポスト(簡易診療所)ができれば、今後は小学校限定ではなく地域を対象に、単発ではなく継続的に、虫下しができるようになるでしょう。